甘いのはおすき?(ハロウィン/現パロさなだて)

手ぶらで現れた自分を見て彼は心底残念そうな顔をしたが
俺じゃあ不満か、といじわるく尋ねてみれば、
彼ははっとして、ごくりと喉を大きく鳴らした。
そのまま勢いよく抱きくるめられたところで、
耳たぶを食みながら彼がつぶやく。

いたずらどころでは、済まぬやもしれぬ。

吐息が熱い。体の中心がとろりと溶けそうになる。
足元から崩れおちないように必死でこらえながら
臨むところだと、彼の背中にまわした腕に、力を込めた。

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惚れた腫れたもすきのうち(上のつづき/はれんち)

すまぬ、すまぬと言いながらも足の間を忙しなく上下する手の動きが止まることもなく
彼に握られている自分のものが、どんどん質量を増し、熱くなっていることが分かる。
時折声にならない声を上げる自分を見つめ、彼はそれはそれはしあわせそうに微笑むので
こんなに乱暴に扱われているにもかかわらず、毒気を全て抜かれてしまう。
余裕がないのはお互い様だ。先ほどから、政宗どのと何度も名前を呼ばれてはいるものの
それはひどくうつろなもので、確かな意思をもって発せられているとは思えない。
けれど、熱にうなされている彼を見るのは嫌いではなかった。

ベッドの上に向かい合って座り、互いのものを擦りあげる。
耳たぶを何度となく彼に食まれ、その度に全身がびくりと反応した。
すると耳元で、可愛い、と彼が呟くので、いよいよいたたまれなくなる。
悔しくなって向こうの首筋に噛みついてやると、お返しにとばかりに
こちらのものをぎゅ、と握りこめられて思わず情けない声を上げてしまった。
ああ、腹が立つ。彼に、もっと触れて欲しいと思う自分に。